TGFβは遺伝的再構成された結腸癌転移において免疫回避を促進する

TGFβ drives immune evasion in genetically reconstituted colon cancer metastasis.

Tauriello DVF, et al. Nature. 2018 Feb 22;554(7693):538-543.

大腸がんの患者の多くは他臓器に転移した結果死亡に至る。しかし、転移性結腸直腸がんに関連して一般的な突然変異は認められない。代わってT細胞浸潤の欠如、1型Tヘルパー細胞(TH1)活性の低下、免疫細胞傷害性の低下、TGFβレベルの増加など、腫瘍微小環境の特定の特性によって、結腸直腸がん患者の転帰を予測できると考えられている。本研究では腸の幹細胞の4つの主要な結腸直腸がんの変異の条件付き対立遺伝子を運ぶマウスを交配し、遺伝的変化と腫瘍微小環境間の相互作用を分析した。四重変異マウスは、低変異負荷、T細胞排除、TGFβ活性化間質など、ヒトのマイクロサテライト安定性大腸がんの重要な特性を示す転移性腸腫瘍を発症した。 PD-1/PD-L1免疫チェックポイントの阻害は、このモデルにおいて限られた応答を引き起こした。一方で、TGFβの阻害は、転移を防ぐ腫瘍細胞に対する強力かつ持続的な細胞傷害性T細胞応答を示した。進行性肝転移疾患のマウスでは、TGFβシグナル伝達の遮断により、腫瘍が抗PD-1/PD-L1療法の影響を受けやすくなることを示した。われわれのデータは、腫瘍微小環境におけるTGFβの増加が、T細胞排除を促進し、TH1エフェクター表現型の獲得をブロックする免疫回避の主要なメカニズムを表すことを示していた。したがって、TGFβシグナル伝達に対する免疫療法は、進行結腸直腸がん患者の治療に幅広い用いられうる。

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