大腸内視鏡検査の使用がドイツと米国の結腸直腸癌死亡率に及ぼす公衆衛生の影響

Public health impact of colonoscopy use on colorectal cancer mortality in Germany and the United States.

Chen C, et al.: Gastrointest Endosc. 2018 Jan;87(1):213-221.

背景と目的:大腸内視鏡検査は結腸直腸癌(CRC)の発生率と死亡率の低下に効果的であることが実証されており、ドイツと米国では大腸がんの一次スクリーニングに広く用いられている。2008年から2011年の期間において、ドイツと米国の55〜79歳の大腸癌患者への大腸内視鏡検査使用による公衆衛生への影響を評価・比較のために、ポピュレーションベースの分析を行った。

方法:全国的に代表的な健康調査からの結腸鏡検査利用データ、医学文献からの相対リスク推定値、およびCRC死亡登録データを用いて、寄与率および予防率ならびにimpact numberなどの疫学的指標を算出した。

結果:全体で、ドイツの大腸がん死亡の36.6%(95%CI:27.3%~45.5%)は、大腸内視鏡検査の不使用によるものと推定され、米国の推定値は2008年~2009年の期間が38.2%(95%CI:28.6%~47.1% )、2010年~2011年の期間が33.6%(95%CI:24.8%~42.2%)であった。10年以内の大腸内視鏡検査の使用により理論的に予防される大腸がん死亡割合は、ドイツでは30.7%(95%CI:24.8%~35.7%)であったが、米国では2008年~2009年の期間が29.0%(95%CI:23.4%~33.6)、2010年~2011年の期間が33.9%(95%CI:27.4%~39.2%)であった。

  ドイツ 米国
大腸内視鏡検査の不使用による大腸がん死亡割合 全体 36.6%(95%CI:27.3%~45.5%) 2008年~2009年 38.2%(95%CI:28.6%~47.1% ) 2010年~2011年 33.6%(95%CI:24.8%~42.2%)
10年以内の大腸内視鏡検査の使用により理論的に予防される大腸がん死亡割合 全体 30.7%(95%CI:24.8%~35.7%) 2008年~2009年 29.0%(95%CI:23.4%~33.6) 2010年~2011年 33.9%(95%CI:27.4%~39.2%)

結論:最近の大腸内視鏡検査の使用は、両国で大腸がんによる死亡率のかなりの部分を予防している可能性があり、標的集団での大腸内視鏡検査の使用を増やすことで、より多くの死亡が避けられる可能性がある。寄与割合、理論的に大腸がんを予防できる割合は、大腸内視鏡検査の使用および政策決定の公衆衛生への影響に貴重な情報を提供できるだろう。

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