メタゲノム解析およびメタボローム解析により結腸直腸癌における腸内微生物叢の異なる病期特異的フェノタイプを特定

Metagenomic and metabolomic analyses reveal distinct stage-specific phenotypes of the gut microbiota in colorectal cancer.

Yachida S, et al.: Nat Med. 2019 Jun;25(6):968-976.

ほとんどの散発性結腸直腸癌において腫瘍形成は多段階であり、形態変化と並行してゲノム変化を伴うことが知られている。また、これまでのエビデンスにより、ヒト腸内細菌叢が結腸直腸癌の発症に関連していることが示唆されている。本試験では、腸内細菌叢と代謝産物の分類学的および機能的特性を評価するために、結腸鏡検査を受けた616例の大規模コホートからの便サンプルを用いてメタゲノムおよびメタボローム研究を行った。これまでに、腸内細菌叢と代謝産物の変化は、より進行した病変だけでなく、多発性ポリープ状腺腫および粘膜内癌腫においても明らかであった。本試験で我々は、2つの異なる微生物叢上昇パターンを発見した。第一には、Fusobacterium nucleatum sppの相対存在量が、粘膜内癌からより進行した病期へと連続的に有意に上昇することを認めた(P <0.005)。第二に、Atopobium parvulumとActinomyces odontolyticusが粘膜内癌で共発生し、多発性ポリープ状腺腫または粘膜内癌で有意な増加を認めた(P <0.005)。メタボローム解析により、粘膜内癌において分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニンの有意な増加を示し(P <0.005)、デオキシコール酸を含む胆汁酸が多発性ポリープ腺腫および/または粘膜内癌で有意な上昇を認めた(P <0.005)。粘膜内癌症例を健康な対照と区別するためにメタゲノムおよびメタボロームマーカーを同定した。我々は大規模コホートmulti-omicsデータにより、これら腸内細菌叢と代謝産物の変化が結腸直腸癌発生の初期段階から生じることを示した。

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