結腸癌患者における異時性腹膜転移の生存率と予後因子

Survival and Prognostic Factors for Metachronous Peritoneal Metastasis in Patients with Colon Cancer.

Nagata H, et al.: Ann Surg Oncol. 2017 May;24(5):1269-1280

背景:結腸直腸由来異時性腹膜転移の臨床経過はよくわかっていない。本後向き研究では、異時性腹膜転移の生存率と予後因子を解明することを目的とした。

方法:ステージI~IIIの結腸癌に対する根治的切除後の異時性腹膜転移患者を対象に、異時性腹膜転移の発生率と予後を後ろ向きに調査した。予後因子を単変量および多変量解析によって同定した。

結果:外科的に切除されたステージI〜IIIの結腸癌患者1582例中、65例が異時性腹膜転移を発症した。 5年累積発生率は4.5%であり、腹膜転移診断後からの生存期間中央値は29.6ヶ月であった。どの患者も腹膜摘除術または腹腔内化学療法を受けていなかった。独立した予後因子には右結腸癌 (HR 2.69、95%CI 1.26-5.64、p= 0.011) 異時性腹膜転移までの期間<1年(HR 2.02、95%CI 1.04-3.87、p= 0.040)、Peritoneal Cancer Index(PCI)> 10(HR 3.68、95%CI 1.37-8.99、p= 0.012)、同時性転移(HR 4.09、95%CI 2.02-8.23、p<0.001)、およびperitoneal nodule resection(HR 0.31、95%CI 0.13-0.65、p= 0.002)であった。

表:予後因子(多変量解析の結果のまとめ)

  ハザード比(HR) 95%CI P値
右結腸癌 2.69 1.26-5.64 = 0.011
異時性腹膜転移までの期間<1年 2.02 1.04-3.87 = 0.040
Peritoneal Cancer Index(PCI)> 10 3.68 1.37-8.99 = 0.012
同時性転移 4.09 2.02-8.23 < 0.001
peritoneal nodule resection 0.31 0.13-0.65 = 0.002

結論:異時性腹膜転移を有する結腸癌患者の割合は、peritoneal nodule resectionと全身化学療法の併用から恩恵を受ける可能性がある。右結腸癌、早期腹膜転移、高PCIおよび同時転移は異時性腹膜転移患者の予後に悪影響を及ぼしうる。

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