領域外リンパ節転移を伴う結腸癌患者の腫瘍学的転帰:孤立性傍大動脈リンパ節転移と切除可能な肝転移の比較

Oncologic Outcomes of Colon Cancer Patients with Extraregional Lymph Node Metastasis: Comparison of Isolated Paraaortic Lymph Node Metastasis with Resectable Liver Metastasis.

Bae SU, et. al.: Ann Surg Oncol. 2016 May; 23(5):1562-8.

背景:結腸癌における術前診断された大動脈周囲リンパ節転移患者の治療戦略と拡大リンパ節郭清の意義については未だ議論がある。本研究では、孤立性大動脈周囲リンパ節転移を有する結腸癌の領域外リンパ節郭清を施行した患者の腫瘍学的転帰を分析した。

方法:2000年3月から2009年12月において、この研究グループに、病理学的リンパ節転移を伴う結腸腺癌の根治手術を受けた患者1082例が含まれた。

結果:結腸癌に対する根治手術を受けた1082例の患者のうち、953例(88.1%)が局所リンパ節郭清を、129例(11.9%)が大動脈周囲リンパ節郭清を施行された。病理学的検査により、738例でN1(68.2%)、295例でN2(27.3%)、49例で大動脈周囲リンパ節転移(4.5%)であった。 5年全生存(OS)率および無病生存期間(DFS)率は、大動脈周囲リンパ節転移群に比較し領域リンパ節転移群で有意に優れていた(表1、OS:75.1% vs. 33.9%、p <0.001;  DFS: 66.2% vs. 26.5%、p <0.001)。 5年OSおよび5年DFSは、大動脈周囲リンパ節転移群と根治的切除を受けた切除可能肝転移患者群との間で有意差はなかった(表2:OS:33.9% vs. 38.7%、p = 0.080;  DFS: 26.5 vs. 27.6%、p = 0.604)。

表1:領域リンパ節転移群 vs. 大動脈周囲リンパ節転移群

  領域リンパ節転移群 大動脈周囲リンパ節転移群
5年OS 75.1% 33.9%
 p値 p<0.001
5年DFS 66.2% 26.5%
 p値 p<0.001

表2:根治的切除を受けた切除可能肝転移患者群 vs. 大動脈周囲リンパ節転移群

  根治的切除を受けた切除可能肝転移患者群 大動脈周囲リンパ節転移群
5年OS 38.7% 33.9%
 p値 p<0.080
5年DFS 27.6% 26.5%
 p値 p<0.604

結論:結腸癌における大動脈周囲リンパ節転移は、局所リンパ節転移よりも生存率が低いことと関連しており、肝転移に対する転移巣切除術と同程度の生存率であった。切除可能大動脈周囲リンパ節転移を有する患者において、初期切除と現在用いられる化学療法を比較するさらなる研究が必要であろう。

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