粘膜下浸潤性大腸癌におけるリンパ節転移と粘膜下浸潤の深さ(SM depth)との相関:日本の共同研究

Correlations between lymph node metastasis and depth of submucosal invasion in submucosal invasive colorectal carcinoma: a Japanese collaborative study.

Kitajima K, et al.: J Gastroenterol. 2004 Jun;39(6):534-43.

背景:粘膜下浸潤性大腸癌(SICC)における粘膜下浸潤の深さ(SM depth)は、リンパ節転移の重要な予測因子と見なされる。しかし、全国規模の報告では、SM depthとリンパ節転移率との関連は明らかにされていない。そこでSICCにおけるリンパ節転移とSM depthの相関関係を調査することでした。

方法:全国の6施設で外科的に切除されたSICC患者865例のSM depthを測定した。有茎性SICCについては、Haggittの分類によるレベル2の線をベースラインとして使用し、このベースラインから粘膜下組織の最深部までを測定した。浸潤の最深部がベースラインより上に限局する場合、head invasionと定義した。非有茎性SICCについては、粘膜筋板が同定された場合、粘膜筋板から浸潤の先進部までの垂直距離を測定した。粘膜筋板が癌性浸潤のために同定できない場合、SICCの表面的側面をベースラインとして使用し、この線から最深部までの垂直距離を測定した。

結果:有茎性SICCでは、リンパ管浸潤が陰性の場合、head invasion例およびSM depth <3000μm のstalk invasionではリンパ節転移率は0%であった。非有茎性SICCでは、SM浸潤距離<1000μmの場合、リンパ節転移率は0%であった。

  有茎性   非有茎性  
  n (-) n (+)  n (-) n (+) 
Head invasion 50 3 (5.7%)
0μm未満~500μm以下 10 0 65 0
500μm以上~1000μm未満 7 0 58 0
1000μm以上~1500μm未満 10 1 (9.1%) 52 6 (11.5%)
1500μm以上~2000μm未満 6 1 (14.1%) 46 10 (12.2%)
2000μm以上~2500μm未満 9 1 (10.0%) 72 13 (15.5%)
2500μm以上~3000μm未満 4 0 63 8 (11.3%)
3000μm以上~3500μm未満 7 2 (22.2%) 67 5 (6.9%)
3500μm以上 28 2 (6.7%) 205 35 (14.6%)

(※SM depthが1000μm以上ではリンパ節転移率は12.5%である。)

結論:本研究では、SM浸潤距離によるSICCのリンパ節転移割合を明らかにした。本研究の結果は、SICCの治療戦略の定義に貢献する可能性がある。

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