現代の化学療法に実施下における進行性または転移性結腸直腸癌に対する大動脈周囲リンパ節郭清の臨床的意義

Clinical Significance of Para-Aortic Lymph Node Dissection for Advanced or Metastatic Colorectal Cancer in the Current Era of Modern Chemotherapy.

Arimoto A, et al.: Dig Surg. 2015;32(6):439-44.

背景/目的:結腸直腸癌からの傍大動脈リンパ節(PALN)転移に対し、外科的切除は一般的に適応されない。しかし、現代の化学療法の実施下において、傍大動脈リンパ節郭清(PALND)の臨床的意義は十分には議論されていない。

方法:2006年11月から2013年2月の間に、14例が結腸直腸癌に対しPALNDを実施し、病理学的にPALN転移を確認した。観察期間中央値は33.2ヶ月であった。

結果:原発部位は右側結腸が2例、左側結腸または直腸が12例であった。転移のタイミングは異時性が5例、同時性が9例であった。 11例(79%)が周術期積極的化学療法を受けていた。分子標的薬によるネオアジュバント療法が9例(64%)に導入され、6例が補助化学療法を受けていた。PALND後の再発は12例(86%)に認められた。最も多い再発部位は肺で6例(43%)であった。1年および3年の無病生存率はそれぞれ39.3%および7.9%であった。3年全生存率は41.2%であった。

結論:厳密に選択された患者のPALND後の再発率は、現代の化学療法施行下においても非常に高かった。しかし、一部の患者では長期生存の達成または治癒が認められた。したがって、より大規模な前向き研究でPALNDの有効性を再評価する必要がある。

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